2019年3月FOMC

3月19日から20日にかけて、米国の中央銀行に相当するFED(連邦準備制度)は金融政策決定会合(FOMC)を行なった。

会合の結果は、金利については現状維持。会合参加者の今後の利上げ見通しを表にしたドットプロットによると、今年中の利上げはほぼないという結論となっている。11人が年内の利上げなし、4人が1回の利上げ、2人が2回の利上げとしている。

バランスシート圧縮については具体的な道筋が示された。「2019年5月より債券保有額の減額量を月間300億ドルから150億ドルに減額する。」「2019年9月末に債券保有量の減額を停止する。」

FOMC後、米国株はやや上昇、ドル円は下落し、その後、世界景気の不安から、金利が大幅に低下し、株価も大きく下落した。

とうとうバランスシート圧縮の停止が現実のものとなりそうだ。ドル円やその後の株価下落は、2月19日の記事に書いているとおり、FEDの緩和姿勢に対して、市場がそれを景気悪化の証左として捉え始めたのではないか。

現在のマーケットでは、これらの悪材料はむしろ金融緩和の材料として捉え、売り材料としていないために、株価が大きく戻しているわけだが、いずれ限界がくるのではないか。いよいよ金融緩和に舵をきるような局面において、もう一度下落する局面が訪れる可能性が高いと踏んでいる。その際には円高もセットでやってくると想定している。

今後の方針

当初、現在の株式売り建て、ドル円ショートのポジションは、バランスシート圧縮の停止が行われるまでとしていたが、米国の金融当局の株価下支え策や中国の刺激策のために、株式、為替とも想定ほど下落していない。こうした株価対策などが行われない方が、その後の回復も早いのであるが、日本の失われた30年からあまり学んでいないようだ。

従って、今回の調整は実際に利下げが行われるまで続くのかもしれない。市場が利下げを要求するように、株式、ドルが下落するという動きも考えられる。

いづれにしても、バランスシート圧縮が継続する9月末までに利益確定を目指したい。

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