メキシコに続きカナダが、米国とのNAFTA再交渉妥結に向けて前進したとの観測から、保護貿易圧力が和らぐとの期待から、円安、株高が進んでいます。
日本株の空売りも評価損となってきました。シナリオに大きく影響するものではないので、忍耐の期間ととらえています。
これを機会に今後の市場環境についていくつかのシナリオを考えてみます。
- 米国のバランスシート圧縮&利上げによる金融引き締め政策による弱気相場が先進国株式に広がる。
- 上記のリスクオフの状況となる前にFEDが金融引き締めを停止する。
- このまま金融引き締めを継続するが、適温相場が継続しリスクオンの状況が継続される。
1のシナリオが日本株空売りにとって最も適しているわけですが、2となった場合、リスクオンが継続され株高となりますが、強烈なドル安(円高)が日本株の上昇を抑制することになります。
3のシナリオが、このポジションのリスクシナリオとなりますが、現在の状況がそれにあたると思います。しかし、短期的なものにとどまるのではないかと考えます。
なぜなら、米国長期金利は上がらざる負えないと考えるからです。世界的な低金利、ドル還流の動きから、米国長期金利は3%を超えることなく安定しています。しかしながら、民間の需給が反映しやすい超長期債(20年、30年)の金利はじわじわ上昇してきています。金融引き締めの影響から住宅ローン金利の変動金利から長期固定金利への移行が、上昇圧力をかけているためです。従って、FEDによる政策金利の影響が大きい短期金利や需給の影響を受ける超長期金利が上昇する一方で、10年債金利が低位のままで推移することは考えずらいためです。
さらに関税の拡大によるインフレ上昇圧力も今後加わってくると思われますので、適温相場は長く続かないと思います。
1,2のシナリオでも利益が期待できるドル円の売り(円買い)のポジションを112円近傍で加えて、ポジションの強化を行いたいと思います。
日本株は24000円、円ドルは115円の水準までは耐えられるポジションとし、目標は株式2万円割れ、円ドル100円近傍としたいと思います。