しばらくの間、投稿しておりませんでした。あまりにもPVが低いために虚無感にさいなまれ、モチベーションの持続が困難であったわけです。
だが、しかし、本来、自身の運用の備忘録としての一面もありましたので、初心に帰って書いておこうと思い直しました。
ポジションの動き
さて、年末の動きですが、パウエル氏のFRB議長決定、米国減税法案可決などがありました。米国の長期金利上昇によるドル高、株式の調整を警戒し、ドルの買い持ちとしていましたが、実際に長期金利が上昇したものの、ドル安が進んでいます。
ポジションは事後報告になりますが、減税法案可決を受けて反対売買し、薄利であるものの利益確定いたしました。
本来、レパトリ減税はドル回帰からドル高に向かうと予想されますが、織り込み済であることや、世界経済がIMFの上方修正にみられるように、非常に好調であることが背景です。
世界経済の好調さは、原油価格の上昇にみられるように、資源価格にも現れており、もはや米国だけが好調という図式が変わりました。
もう一つの理由は、金価格の上昇です。本来は実質金利(名目金利-インフレ率)に反比例するはずですが、金利上昇と同時に金価格も上昇しています。この背景には、FRB議長の交代、トランプ大統領のアメリカ第一主義への疑念から、ドルへの信認が低下していることの証左かもしれません。
以上のような理由により、ドル買を撤退いたしました。一方で、金利上昇により株式のポジションは、バイオ関連株のロングを残して保有しておりませんでしたが、ここにきてバイオ関連株も米国での買収事案の頻発により、資金が流入してきています。
ドル円チャート
米国長期金利
ドル建て金価格
ドル建て原油価格
2018年のキーファクター
昨年から長期金利の上昇が株式の調整を促し、ドル高をサポートすると考えてきましたが、今年もやはり、長期金利の水準がキーだと思います。現在、2.66%という水準ですが、短期金利の上昇のわりに低く抑えられています。
FEDはドットチャートで年3回の利上げを示唆していますので、世界経済が順調に推移していく中では、3-4回の利上げは見込めると思います。そういった中では長期金利の上昇と株式市場の上昇が同時に進行するという状況が生まれています。
米国のレパトリ減税、ECB、日銀による金融緩和継続が、FEDのバランスシート圧縮を凌駕し、過大なキャッシュの行き先として、株式、ジャンク債、新興国へと流れていくのではないでしょうか。
そして、リスク資産からの資金逃避が始まる長期金利の水準は3%程度と考えています。
米国S&P500 チャート
日経平均チャート
投資戦略
強気相場の最終局面では大きく伸びるものですが、この水準から株式で大きく勝負することは危険だと思っています。もちろん大きな収益を生むチャンスでもありますので、小型株やテーマ株の値幅は大きなものになるでしょう。その点では現在保有しているバイオ株もターゲットになってきますので、このまま保有を継続していこうと思います。
従って、米国長期金利が3%以内である年前半は、小型株&テーマ株ロングを中心に行い、リスクオフの動きの中で真っ先に売られる資産の空売りの準備をしたいと思います。
今のところ、ジャンク債、新興国株式、高いバリュエーションの株式などが候補になると思います。タイミングとしては、トランプ大統領の手つかずの政策であるインフラ投資の具体化やFEDの利上げを想定しています。
今年は、経済学者でないパウエル新FRB議長の真価が問われるのではないでしょうか。