7月FOMC見通し

アメリカの金融政策は現在、金融引き締めプロセスの最中であるにも関わらず、トランプ政権によるオバマケア改廃の再とん挫、弱いインフレの継続懸念により、ドルは弱含んでいます。

7月25-26日にFOMC会合が開催されますが、今回の会合で利上げはあるのでしょうか? 前回FOMCでの将来の利上げを示すドットチャートは、内1-2回の利上げを見込んでいましたが、イエレン議長の議会証言でのハト派な態度、弱い経済指標から、今回の利上げは見送られると予想します。金利先物市場による織り込まれている利上げ確率は、数パーセントとなっており、市場も今回の利上げはないと考えています。

従って、今回の会合でもバランスシート縮小に関して更なる言及があるのかが注目点です。前回の会合では、バランスシート圧縮を年内にスタートさせるということが示されました。

バランスシート圧縮とは、FEDが保有する債券の残高を段階的に縮小させるというものです。通貨安、株高をもたらしてきた量的緩和の逆を始めるということになります。

米国バランスシート圧縮下での投資戦略

ところが市場は最近のドル安傾向にみるように、このバランスシート圧縮に関して無視しているように思います。もしバランスシート圧縮に関して前向きな姿勢が再び示された場合には、ドル高に反応することになると思います。

来年退任するイエレン議長が、最後の仕事として金利正常化に道筋をつけるという思惑から、個人的には、たとえ、年内利上げを見送ったとしてもバランスシート圧縮に着手するという風に考えています。前回FOMC後にポジションをとったドル円ロングをどうするかを考える上でも、このバランスシート圧縮に関する言及に注目しています。

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