6月のFOMCにおいて4回目の利上げが行われ、早ければ9月からバランスシートの圧縮をスタートさせると発表されました。これを受けて米国長期金利は上昇傾向をたどっているわけですが、金利の上昇はローン金利の上昇を通じて、自動車販売にネガティブな影響を与えます。
6月の自動車販売台数
3月の自動車販売が振るわなかったことで、米国の自動車販売の頭打ちが明確になりました。以降、前年同期を下回るかたちで推移しています。
さて6月の販売台数ですが、7月3日に発表されました。147万台と前年同期比で-3.0%となり、市場予想も下回りました。1-6月の累計台数でも-2.1%と停滞しています。
金融政策への影響
自動車販売の状況を見る限り、米国の消費は頭打ちとなっており、金融を引き締める状況ではないと思えます。景気の遅行指標である雇用統計は引き続き引き締まっていますが、バックミラーをみて車を運転するようなものではないでしょうか?
良好な雇用が賃金の引き上げを促すということに期待しているのでしょうが、AIやFAの導入で労働条件が変わってきており、そういうった教科書的な動きにはならないと思います。
用心深いイエレン議長なので、景気の状況が芳しくないと判断したら、引き締めを延期すると思いますが、退任を控えて難しい仕事の道筋をつけたいということで、判断を誤ってほしくないですね。